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ビートルズのアルバム"プリーズ・プリーズ・ミー"の解説と収録曲まとめ

プリーズプリーズミー

 

 

 

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1 プリーズ・プリーズ・ミーの解説

 

 

レコーディング 1962年9月11日、1963年2月11日、20日
リリース(英国) 1963年2月11日(モノ),1963年4月26日(ステレオ)
リリース(米国) 1987年2月26日
収録曲数 14曲(内6曲はカバー)
収録時間 32分

  Please Please Me - ビートルズ

 

このアルバム、ビートルズのファーストアルバムです。

 

そう伝説の始まりです!

 

それでは、この歴史的アルバムを3つのポイントで見てみましょう。

神のスピード

1963年の2月11日にアビイ・ロード・スタジオでわずか1日で10曲収録という驚異のスケジュールでアルバムのレコーディングをしました。早っ!って感じですよね。14曲中8曲がビートルズオリジナル、6曲がカバーという内容です。ビートルズも初期は自分たちの曲全てで勝負したんじゃないんですね。ちなみにこの初アルバムから敏腕音楽プロデューサーのジョージ・マーティンが担当しました。

 

特徴

他のロックミュージシャンと比べてビートルズの音楽はある点で差別化していました。当時売れていた他のアーティストは、例えばエルビス・プレスリー、チャック・ベリー、リトル・リチャードなどです。彼らの音楽はセクシャルな歌詞を含んでいたのですが、ビートルズは初期の頃から一貫して性的なことを歌わないバンドでした。

こういうところが好きなんですよね〜。

 

記録

今、改めて考えると驚きます。このアルバムはイギリスで30週連続1位を獲得しました。 さて、日本ではどうかというと、始めてプリーズ・プリーズ・ミーという文字がメディア媒体で活字になったのが、『ミュージック・ライフ』1963年5月号ということです。

そもそも、こんな記録が残っているっていうのがすごすぎですよね。。。

その後エリザベス女王の前での演奏のニュースがきっかけでビートルズが日本でも有名になっていくのですが、このアルバムと同じ内容で発売されたのはビートルズが解散して6年後の1976年という、かなり遅い時期です笑。さすがに遅すぎですよね〜!

(エリザベス女王の前での演奏もいつか改めてまとめてみたいです笑。後ほどTwist and Shoutのところで書きますが、ジョン・レノンのあの名言があったりしますよね。)

ちなみに、アメリカでは1987年2月26日に発売され、1997年1月16日にゴールドディスク(50万枚以上)とプラチナディスク(100万枚以上)を獲得しました。

それでは、早速、各曲について見ていきましょう!

 

2 各曲について解説

 

1. I saw her standing there

  I Saw Her Standing There - ビートルズ

1962年の暮れから1963年の頭にポール・マッカートニーによって書かれた曲。リンゴ・スターがドラムをしていたバンドメンバーの妹か姉のアイリス・カドウェルとポールは付き合っており、その女性にインスピレーションを得て書いたと言われています。ただ、ポール・マッカートニー本人は特定の女性を意識して書いたわけではないと言っています。 ちなみに最初のタイトルは”seventeen”つまり「17歳」というタイトルでした。そして、この曲は1962年の2月、初めてビートルズがアメリカに行った際にそこでEd Sullivan Showという番組で披露した1曲でもあります。 ポールが2013年から日本でのライブを積極的にするようになり、ぼくは日本や海外合わせて計4回ほどライブに行っていますがこの曲を聞くことができました。ワン、ツー、スリー、フォー!で始まるすごくノリのいいリズムが今の時代も受け入れられますよね。このワン、ツー、スリー、フォー!はプロデューサーのジョージ・マーティンがTake9から取って編集したものです。いい仕事しますね〜。Take9すべて聴きたい場合は1995年に発売されたFree As a Birdに収録されています。

 

2. Misery

  Misery - ビートルズ

主にジョン・レノンが書いた曲と言われている曲。ただ、インタビューではジョン・レノンもポール・マッカートニーも共同作と言っているので、そちらの方が有力そうですね。Helen Shapiroという歌手に書いたのですが、マネージャーのNorrie Paramorが、歌詞が適切ではないとして却下されました。

ビートルズの曲を断るとは・・・なかなかもったいないことをしますね・・・。

いい曲だと思いますが、まぁ、確かに内容が惨めな感じがするのでイメージを大切にする場合歌う人を選ぶ曲でしょうね。。。うん、うん・・・。

でもやっぱ、めっちゃ、勿体ないです笑!

 

3. Anna (Go To Him)

  Anna (Go to Him) - ビートルズ

この曲は1962年に発表されたArthur Alexanderの曲で、1963年2月11日にビートルズがカバーしました。ライブで歌っていた曲でもあり、特にジョンが好きでした。Arthur Alexanderの曲もぜひ聞いてみてください。ピアノが入っており、Arthur Alexanderの声もマイルドで透き通った感じですごく気持ちいいです。わずか4テイクで録音してしまいました。当時は早いですね。

 

4. Chains

  Chains - ビートルズ

ゲリー・ゴフィン(Gerry Goffin)とキャロル・キング(Carole King)の作曲チームによって作られた曲をビートルズがカバーしました。歌っていたのはThe Cookiesというグループだったのですが、そこまでヒットしていませんでした。しかし、当時のリバプールのバンドからカバーされていました。ビートルズのカバーでは、ジョージ・ハリスンがリードボーカルを努めており、ジョン・レノンとポール・マッカートニーはバックコーラスをしています。ジョージ・ハリスンの初期の歌声が聞けるので、そういう意味でも大切な曲ですね!

ぼくは聴くたびにジョージいいよジョージぃ〜って思ってホクホクします^^

 

5. Boys

  Boys - ビートルズ

この曲はアメリカの The Shirellesというグループの歌った曲のカバー曲です。 ビートルズ初期の頃のライブで演奏していた曲で、まだピート・ベストがドラムをやっていたころです。しかし、Please please meに収録されているこの曲のリード・ボーカルを担当しているのはリンゴ・スターです。 The ShirellesのBoysよりもビートルズの方が迫力があり個人的には好きですね。ただ、女性が男を想う歌なのにそのまま歌わされているリンゴ・スターは少しかわいそうですね笑。

しっかし、ビートルズってみんな歌うまいですよね〜。全員が歌えるんですよ!

 

6. Ask Me Why

  Ask Me Why - ビートルズ

主にジョン・レノンが書いた曲です。SMOKEY ROBINSON & THE MIRACLESというグループのwhat's so good about goodbyeという曲に影響を受けました。1962年6月6日にレコーディングしたのですがEMIがこの曲をあまり良くない判断しマスターテープを捨ててしまいました!

勿体ない〜〜〜〜!!!!ぼくにくれぇ〜〜〜!みんなで聴くから笑

ということで、再度1962年の11月に録音しなおしました。

 

7. Please Please Me

  Please Please Me - ビートルズ

このアルバムのタイトルにもなったPlease please meという曲。ビートルズがこの曲で二枚目のシングルを出し見事1位を獲得しまた。初めての1位ということで、ビートルズの歴史に残る大切な曲ですね。ジョン・レノンがミミ伯母さんの家で作った曲です。1930年代のBing CrosbyのPleaseという曲みたく、Pleaseという言葉で遊んでいました。ジョン・レノンは曲を書いている時、Roy OrbisonのOnly The Lonelyが流れてきて着想を得たということを後になって認めています。プロデューサーのジョージ・マーティンが曲のテンポを早めるようにビートルズに要求していい具合に仕上がったことをポール・マッカートニーはインタビューで答えています。自分たちよりもいいテンポを提案されてちょっと恥ずかしかったと言っています。

こういう話を聞くと、やっぱジョージ・マーティンって敏腕プロデューサーだったんだな〜て思わされますね。

ちなみに、Please please me のキャッチーなフレーズ「Come on, Come on, Come on, Come on 」をセクシャルな解釈をする批評家もいます。一度聞いてみてください。みなさんはどう思いますか?僕はそういう解釈があっても面白いと思いますね。

 

8. Love Me Do

  Love Me Do - ビートルズ

この曲は、1962年10月5日にPS.I Love youとともにシングルで発売されました。ビートルズのマネージャーのブライアン・エプスタインの(2000枚購入という)大きな協力もあって、デビューで17位に入りました。ポール・マッカートニーが1958年の15歳か16歳の時に自分の家で書いた曲です。ポール・マッカートニーが作曲を始めたのは14歳の時からとThe Late Late Show with James CordenのCarpool karaokeの中で語っています。ということは、ポール・マッカートニーは作曲を始めてわずか一年で歴史に残る曲を書き上げたことになります。敏腕音楽プロデューサーのジョージ・マーティンはポール・マッカートニーの歌詞にピンときませんでした。しかし、ジョン・レノンのハーモニカには惹かれるものがあったようです。 Love Me Doの歌詞はLove, love me do~♪で始まります。最初のLoveは名詞のLove。ただ、My loveとかいうように愛おしい人の代名詞ですね。こういう言葉遊びがビートルズの曲には含まれていたりして、分析するは面白いです。まぁ、これはジョージ・マーティンはピンとこなかったみたいですが。。。

しかし、2000枚かぁ〜。握手券入ってたら僕もやってしまうかも・・・。 

 

9. PS I Love You

  P.S. I Love You - ビートルズ

こちらの曲はポール・マッカートニーがドイツのハンブルグで書いた曲です。ポール・マッカートニーがドロシー(Dorothy Rhone)に対して歌った曲。ドロシーは当時のポール・マッカートニーの彼女でした。1961年から1962年にかけてビートルズはハンブルグにいましたが、ジョン・レノンの彼女のシンシア(Cynthia Powell)とポール・マッカートニーを訪ねてハンブルグに行きましたが、ポール・マッカートニーはすでに他の人に惹かれていたため拒否しました。ドロシーとポール・マッカートニーは婚約までしていましたが流産がきっかけで徐々に二人の関係は希薄になっていき、1962年の夏に終わりました。1964年にドロシーはカナダに移住しました。今はカナダのオンタリオ州のミシサガというところに住んでします。

(僕は1年半ぐらいカナダのオンタリオ州に住んでいたので勝手に親近感が湧いています笑)

Please Please Meがシングルで発売されたのが1963年1月11日です。これが1位を獲得し、3月22日にはPlease Please Meのアルバムが出て大ヒット。どんどん大きくなっていくポール・マッカートニーを見ながら破局したドロシー、心境を考えるとさみしいものがありますね。名曲の裏の少し悲しいストーリーですね。

 

10. Baby It's You

  Baby It's You - ビートルズ

ビートルズのカバー曲です。もともとはShirellesというアーティストが歌っていました。そうです、Boysと同じです!このアーティストが好きなんでしょうかね、ビートルズやその周りのお偉いさんは。。。この曲はビートルズの1961年から1963年のライブで歌われていたセットリストの一つになります。女性が歌っていた曲を男性アーティストがカバーする時に気になるのが、歌のトーンですが、ジョン・レノンは高いキーも歌いこなしています。こういうところに、ジョン・レノンの歌手としての実力の高さを感じますね。

 

11. Do You Want To Know A Secret

  Do You Want to Know a Secret - ビートルズ

ジョン・レノンはシンシア(Cynthia Powell)と1962年8月23日に結婚しました。マネージャーのブライアン・エプスタインはこのことをファンに知られてはいけないと思い、隠すことを指示しました。つまり、この曲のA Secret(秘密)とは結婚していることというのが有力です。他にも、彼女が妊娠していること、ジョン・レノンがシンシアを好きであることなどいろんな解釈があります。 ということで、書いたのがジョン・レノンなのですが、面白いことに歌っているのはジョージ・ハリスンなのです笑。ジョン・レノンは、「ジョージは世界でいちばんの歌手ってわけじゃないけど、いままで貢献してきてくれた分のご褒美でリードボーカルを任せたよ」と言っていますが、背景を知ると、単純に自分じゃ歌えなかっただけじゃないのかなって思います笑

 

12. A Taste Of Honey

  A Taste of Honey - ビートルズ

このバラード調の曲はポール・マッカートニーのお気に入り。ハンブルグでライブしていた時によくリクエストされていたそうです。多くのアーティストにカバーされていた曲で、カバー曲としても人気があったのでしょうね。日本の評論家でPlease Please Meのアルバム全体を通して考えるとこの曲だけ浮いて聴こえるというようなことを言っている方もいらっしゃいました。冷静になって考えると、確かにバラード調ですのでそんな感じもしますね。 僕はビートルズってなると、それだけで嬉しくなってしましますからあまり気がつきませんでした笑。ただ、ビートルズがハンブルグの時代にこの曲をライブで演奏していたんだなって考えると、目頭が暑くなってきますよね。夢を追いかける若き日のエネルギッシュなポール・マッカートニーが歌うバラード。やはり、聴く価値のある一曲ですね!

 

13. There's A Place

  There's a Place - ビートルズ

Please Please Meのアルバム収録の際にいちばん初めに収録された曲。まず10テイク歌いました。そして、10テイク目の音源に、その午後ハーモニカの音源を重ねたものを3テイク取り、完成させたそうです。最後のものがテイク13として知られているものです。最後のハーモニカ最高ですよね。

 

14. Twist And Shout

  Twist and Shout - ビートルズ

Please Please Meのアルバムの最後の締めの曲です。ビートルズによって書かれたと思いきや、実際はフィル・メドレー(Phil Medley )とバート・ラッセル(Bert Russell)によるものです。アルバム意外のバージョンはハンブルグでのライブバージョンが海賊版として出回っていたり、BBCのタレント・スポット・ラジオという番組で収録されているみたいです。この曲は1963年11月4日の王室御前演奏の最後の曲として演奏されました。ここで、あのジョン・レノンの有名なセリフが言われました。

安い席にお座りの皆さんはて手拍子をしてください。お金持ちの皆さんは宝石をジャラジャラ鳴らしてください。ツイスト・アンド・シャウトを歌いますよ

このジョン・レノンのセリフは有名ですね。なんか、知的な皮肉屋のジョン・レノンっぽい感じがして、僕は好きですね〜笑。

 

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3 ビートルズのアルバム"プリーズ・プリーズ・ミー"の解説と収録曲まとめ

さて、Please Please Meのアルバム解説をしてきましたが、いかがだったでしょうか。ビートルズレベルになると世界中でビートルズ研究がなされており、1曲1曲に対してかなりの情報が見つかります。Please Please Meのアルバムを語る上で大切なことは3つあると思います。1つ目は「ビートルズの初アルバムである」、2つ目は「カバー曲が半分以上」、3つ目は「(ほぼ)1日で収録」ということです。また、ビートルズの初々しさを感じさせつつも才能ある四人の少し荒っぽい生き生きとしたサウンドが爽快ですよね〜。1曲目がI saw her standing thereっていうのが最高の曲順ですよね。「よし、ビートルズ聴くぞ!」ってエンジンがかかるっていうか笑。 みなさんはどの曲が好きですか?僕はこのアルバムから個人的に好きな曲を3曲あげるとしたら、Please Please MeとI Saw Her Standing There、そしてPS I Love Youです。PS I Love Youは少しさみしい背景もありますが、それでも、いや、だからこそ好きな曲。シンプルな歌詞に込められた意味や当時の状況を考えるとぐっと来るものがありますよね。

 

読んでくれてありがとうございました。ビートルズが本当に好きなので、これからもいろいろビートルズに関してブログを書いていこうと思います!

 

 

By エンジョイ ビートルズ!